高透過ミラーとは、一般的なミラーとは違い高透過ガラスに銀引きをした鏡のことです。
ここでは、高透過ミラーについて解説していきます。
高透過ミラーの特長とは?
高透過ミラーは高透過ガラスで出来ています。
そのため、その特長は高透過ガラスの影響を受けているのです。
そこで、先ずは高透過ガラスの特長を知る必要があります。
高透過ガラスの特長とは?
一般的なフロートガラスを作るとき、ガラスの原材料である珪酸のほか、ソーダやカルシウム、石灰、マグネシウムなどを混ぜ合わせて造ります。そして、製造過程で出来る泡を抑えるために酸化鉄も混ぜているのです。
フロートガラスの断面を見ると、グリーンに見えることもありますが、これは泡を抑えるために混ぜる酸化鉄によるものです。
高透過ガラスは酸化鉄の混入を無くすことで色のない透過率の高いガラスに仕上がっています。
透過率が高いため、高透過ガラスを通して見た物の色を正確に把握できるのです。
高透過ミラーの特長とは?普通の鏡と何が違うの?
普段何気なく見ている家の鏡。
その殆どがクリアミラーと呼ばれる普通の鏡です。
一般的なフロートガラスに銀引きをして造られているため、ガラスの色の影響を受けて、映り込んだ物の色を正確に表現出来ていません。
これに対し、高透過ミラーは高透過ガラスを使っているため、ガラス自身に色がなく、映り込んだ物の色を正確に表現出来るのです。
高透過ミラーはどこで使用されるの?
高透過ミラーは正確に色を表現できますので、色を気にする場所で多く使用されています。
美容院や化粧品売り場で
メイクをする際には肌や髪の色、服の色などを参考にしてファンデーションやアイシャドウ、リップクリームの色を決めます。
クリアミラーだと実際の色よりも多少青味がかって見えます。
そのため、実際にはそれほど顔色が悪くなくても、少し顔の色が悪いのではないかと勘違いをしてファンデーションを塗り過ぎてしまったり、アイメイクが濃くなりすぎたりと言ったことも。
高透過ミラーなら肌色を正確に表現できますので、ファンデーションを塗り過ぎたりアイメイクを塗り過ぎたりと言ったことを防ぐことも出来るのです。
ただ、自宅に帰ってから化粧をするとその色に違和感を覚えることもあります。
これは、自宅の鏡がクリアミラーで高透過ミラーではないことが原因です。
高級品を扱うお店で
高級ブティックや宝石店など、高級品を扱うお店でも高透過ミラーが使われています。
特に宝石店では色を正確に表現できる鏡は、宝石の色も正確に映し出せますので、肌の色にあっているのかどうか、宝石の色がくすんでいないかどうかなどを正しく確認できます。
博物館や美術館で
博物館や美術館など、歴史的価値のある美術品や展示品などの色を正確に見せることが出来ますので、展示用のガラスとして高透過ガラスを使用しています。
そのため、同じ理由で高透過ミラーを展示ケースに入れていることが多いのです。
高透過ミラーの価格について
クリアミラーに比べ、高透過ミラーは高額です。
高透過ミラーが高い理由は、需要と供給の問題です。一般家庭や公共施設のトイレなどに使用される鏡の多くは高透過ミラーである必要がありません。
前述した例を見てもわかる通り、正確に色を表現したい職種での需要が殆どなのです。
そのため、生産量もクリアミラーほどではなく、高額になるのです。
そもそも、高透過ガラスもフロートガラスほどの需要がなく、生産量もフロートガラスほど多くはありません。
街のガラス問屋にも在庫がないことが多いのです。
まとめ
高透過ミラーは、使用している高透過ガラスが色のない透明度の高いガラスですので、映り込んだ物の色を正確に表現できます。
そのため、化粧品売り場や高級ブティック、宝石店など、色を正確に表現したい企業や店舗などにおすすめの製品です。
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