商品を美しく、魅力的に見せたい――
そんな店舗空間において、ガラス棚板を使ったディスプレイ什器は非常に有効です。
透明感と洗練された印象を持つガラス棚は、空間に広がりと高級感をもたらし、陳列された商品の魅力を最大限に引き出します。
今回は、ガラス棚板の特性や種類、安全性への配慮、設計・施工時に押さえておきたいポイントなどを、実務的な観点から解説します。
目次
ガラス棚板を採用するメリットとは?
視認性を高める「透過性」
ガラス棚の最大の利点は、光を透過する点です。
什器全体に照明が届きやすく、ディスプレイされた商品の色や形状、質感をそのまま見せることができます。
とくにアパレル・雑貨・化粧品・インテリア小物など、細部のデザインが重視される商品とは相性が良好です。
圧迫感を与えない「空間演出力」
ガラス棚は視線を遮らず、空間に抜け感を生みます。
狭小なテナントや壁面陳列でも、什器の存在感を最小限に抑え、空間全体を広く見せることができます。
ミニマルなデザインを好むテナントにも適しています。
メンテナンス性と衛生面
指紋やホコリもサッと拭き取れるため、衛生面が重視される業態(コスメ・食品・医療など)でも活用されています。

ガラス棚板の主な種類と特徴
棚板に使用されるガラスには以下の種類があります。
設置場所や用途に応じて選びましょう。
- フロートガラス(通常の透明ガラス)
一般的な透明ガラスでコストが抑えられますが、割れた際に破片が鋭利になるため、安全面を重視する場所には不向きです。 - フロートガラス+飛散防止フィルム
コスト重視かつ安全対策も必要な場合に用いられます。
飛散防止フィルムを貼ることで、割れた際の破片の飛散を防止します。 - 強化ガラス(テンパードガラス)
割れても粒状に砕けるため、安全性が求められる場所に適したガラスです。
耐衝撃性も優れており、多くの現場で採用されています。



設計・施工時に考慮したいポイント
棚受け金具の選定と耐荷重設計
棚受け金具は、ガラスの厚みや重さに適したものを選び、滑り止めなどの安全機能があるか確認してください。
飛散防止対策
強化ガラスでも割れる可能性はゼロではありません。
特に人通りが多く、直接触れる可能性のある場所には、飛散防止フィルムの貼付を推奨します。
これにより、割れた際の破片の飛散を防止し、安全性を高めます。
照明との連携設計
ガラス棚は光を透過・反射するため、照明計画との組み合わせが重要です。
スポットライトや間接照明を適切に配置することで、商品の魅力をより一層引き立てることができます。
店舗のデザインコンセプトとの調和
ガラス棚はモダンからクラシックまで幅広いデザインに合わせやすいですが、棚受けの素材や形状、ガラスの厚みなど細部をデザインと調和させることで、統一感のある空間を作れます。

まとめ|安全性とデザイン性を両立させた店舗づくりを
ガラス棚板は、透明感と清潔感により店舗空間を美しく演出し、商品の魅力を際立たせる重要な什器素材です。
しかし、安全面の配慮や適切な設計が不可欠であり、設計段階から専門業者と連携して最適なガラスの種類や設置方法を検討することが成功のポイントとなります。
施工現場での安全対策、耐荷重の確認、照明設計と合わせて計画を進めることで、顧客にとって魅力的で安心感のある店舗空間を実現しましょう。
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お客様のニーズに寄り添い、最適なご提案をいたします。
