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すりガラスとは?
すりガラスとは、普通の透明ガラス(フロートガラス)に細かい傷をつける加工を施したガラスです。
加工法はサンドブラストとも呼ばれ、細かい砂をガラスに吹き付けて表面を削り、乳白色の曇りを作り出します。
この加工により、ガラスの向こう側がぼんやりとしか見えなくなり、プライバシーを守るために使用されます。
すりガラスの違い・特徴
比較対象として、フロートガラスを例に挙げてみます。
フロートガラスとは、フロート法と呼ばれる製法で作られた、凹凸のないキレイな平面を持つガラスです。
最も世に広く普及しているガラスであり、みなさんがガラスと聞いて真っ先に思い浮かべる、いわゆる普通のガラスがフロートガラスと考えて問題ありません。具体的には、窓やテーブルの天板などに用いられているものが、フロートガラスに該当します。
対して、すりガラスは、冬の時期の窓ガラスのように、白く曇ったような見た目をしているという特徴があります。
ガラスの特徴といえば透明であることと述べる人も多いと思いますが、すりガラスの場合、ガラスの向こう側がはっきりと見えず、一般的なガラスとは大分異なる姿をしています。
このように、フロートガラスとすりガラスは、見た目が大きく異なり、この見た目の違いが使用用途の違いにもつながっています。
フロートガラスは、透明でガラスの向こう側がはっきり見えるので、窓に設置すれば、室内から外の様子を眺めることができるようになります。
また、家具の扉や引き出しに設置すれば、扉や引き出しを開けずとも中の様子が確認できるようになり、とても便利です。
しかし、窓ガラスが透明であると、外から室内の様子が覗けてしまうので、プライバシーや防犯の面でよくありません。
同様に、家具の扉や引き出しが透明だと、せっかく中に隠した見られたくないものが来客に見られてしまうかもしれません。
そのような場合に役立つのが、すりガラスです。
すりガラスごしだと白くぼやけてしまうので、目隠しとなってプライバシーを守ります。
フロートガラスとすりガラスは、特徴が大きく異なるので、使いどころも違います。状況に応じて上手く使い分けるようにしましょう。
すりガラスは汚れが付着しやすい
目隠しとしても使える便利なすりガラスですが、欠点もあります。それは「汚れが付着しやすい」という点です。
ガラスを手で触ると、手垢が付いてしまうことがよくあります。
これはすりガラスもフロートガラスでも同様です。
しかし、すりガラスの場合、一度手垢が付いてしまうと、それをふき取るのは結構面倒です。
では何故すりガラスは汚れが付着しやすいのでしょうか。
その原因はガラス表面の構造にあります。
記事冒頭でも述べたように、フロートガラスの表面はとても滑らかです。
そのため、汚れが付着しても、布などでさっとふき取ってあげれば、容易に汚れを取り除けます。
一方、すりガラスは手触りがざらざらで、表面には無数の傷があります。
この無数の傷に汚れがひっかかるため、すりガラスは汚れやすいと言われています。
メンテナンスの楽さという観点では、フロートガラスに軍配が上がります。
頻繁に手で触れるような場所や汚れが付着しやすい環境にガラスを設置する場合は、メンテナンス性を考慮した上で、すりガラスにすべきか判断しましょう。
フロートガラスとすりガラスで光の透過度に違いはない
フロートガラスとすりガラスは、見た目が大きく異なり、ガラスの向こう側の見通しは、明らかにフロートガラスの方がよいです。
そのため、フロートガラスの方が光をよく通すと考えがちですが、実はそうではありません。
実際には、フロートガラスとすりガラスとで光の透過度に違いはありません。
部屋のプライバシーを守るためにすりガラスにしたいが、部屋が暗くなりそうといった不安をお持ちの方もいるでしょう。
でも心配はいりません。
フロートガラスとすりガラスの透過度は大差ないので、すりガラスに変更しても部屋の中が薄暗くなってしまうといったことはありません。
すりガラスでもしっかり光を室内に届けることができるので、プライバシー、防犯面を強化したい方はぜひ検討してみてください。
水気の多い場所でのすりガラスの使用は要注意
すりガラスを求める多くの方は、「ガラスの向こう側を不明瞭にする」というすりガラス最大の利点を活用することが目的でしょう。
しかし、すりガラスには、水に濡れてしまうと透明度が高くなってしまうという特性があるので、注意が必要です。
すりガラスにはこの特性があるため、浴室などの湿気が高い場所で用いるのは不適です。
もちろん、目隠しにならなくてもよいというのであれば、問題ありませんが、それならすりガラスを用いる必要性がないので、再度検討してみるべきでしょう。
窓にすりガラスを設置する場合も要注意です。先ほど述べたように、すりガラスは水に濡れると透明度が増します。
厳密にいうと、表面がざらざらした面が水に濡れることで、透明度が上がります。
そのため、ざらざらした部分を外側に向けるのはよくありません。外側に向けてしまうと、雨などでガラスが濡れた場合に、ガラスの透明度が上がり、部屋の中が筒抜けになってしまいます。
すりガラスを設置する際は、濡れると透明度が上がってしまうという欠点も考慮した上で、すりガラスでよいのか検討するようにしてください。
「すりガラス調」装飾用シートという選択
装飾用シートであればガラス自体を交換することなく、「すりガラス」を実現できます。
「フォグラスガード」は、ガラスに貼る装飾シート(ガラスフィルム)で、スリガラス調の目隠しをできる製品です。
さらに、飛散防止効果も備えているため、万が一ガラスが破損した場合にも、ガラスの飛散による二次被害を抑制することができます。
フォグラスガードは、スリガラス調の美しいデザインで、プライバシーを保護しながら、開放感のある空間を演出します。