地震が起きた際、建物の構造だけでなく、ガラスの破損による二次災害も大きなリスクとなります。
特に店舗やオフィスなど、ガラス面積が大きい場所では、揺れによってガラスが割れ、飛び散ることで怪我や混乱を招く恐れがあります。
この記事では、震度〇〇以上の揺れに伴うガラス破損のリスクと、地震対策として検討すべきガラスの種類や安全対策について解説します。
目次
震度〇〇以上で高まるガラス破損のリスク
日本の建物は震度5強以上の揺れで被害が増加し、震度6弱以上では深刻な損傷が発生しやすくなります。
フロートガラス(一般的な板ガラス)は特に割れやすく、過去の地震被害報告からも震度5強~6弱の地震で破損例が多いことが確認されています。
しかし、ガラスの割れやすさは震度だけで決まるわけではありません。
建物の構造、ガラスの種類や厚み、設置状態、経年劣化の状況など、さまざまな要因が影響します。
そのため「震度〇〇で必ず割れる」という断言はできず、割れない場合もあれば、震度4程度でも割れることがあります。

住宅と店舗・オフィスでのガラス破損の違い
住宅の窓ガラスは面積が小さく、割れても飛散範囲が限定的であることが多いです。
また震度5弱程度の揺れでは割れにくい傾向もあります。
一方、店舗やオフィスでは大型のガラスが多く用いられ、割れた際には広範囲にガラスが飛び散る可能性があります。
多くの人が集まる場所での飛散は怪我や避難の妨げになるため、住宅以上に安全対策が重要です。

地震対策で検討されるガラスの種類
地震時のガラス破損リスクを軽減するため、以下のようなガラスが検討されています。
合わせガラス
2枚のガラスの間に特殊な中間膜があり、割れても破片が飛び散りにくく、安全性が高いとされています。

網入りガラス
ガラス内部に金属の網が埋め込まれており、割れても網がガラスを支え、破片の飛散をある程度抑制します。
ただし、割れにくいわけではありません。

強化ガラス
割れると細かい粒状に砕け、大きな破片での怪我リスクは低いものの、破片は飛び散りやすいため飛散防止フィルムとの併用が望ましいです。

フロートガラス(板ガラス)
最も一般的なガラスですが、割れた際に大きく鋭利な破片が飛び散りやすく危険です。
人が多い場所では飛散防止フィルムなどの対策が推奨されます。

飛散防止フィルムの重要性
飛散防止フィルムは、割れたガラスの破片をフィルムが強力に保持し、飛び散りを防ぐため、怪我のリスクを大幅に減らせます。
既存のガラスにも後から貼り付け可能で、地震対策として効果的な安全装置です。
特に震度5強以上の地震が頻発する地域や、来客や従業員が多い商業施設やオフィスでは、飛散防止フィルムの導入が強く推奨されます。
その他の対策ポイント
- ガラスの耐震性は、ガラスそのものの特性だけでなく、サッシや枠の強度、取り付けの施工状態にも影響を受けます。
専門業者に相談して、総合的な対策を行うことが大切です。 - 飛散防止フィルムは経年劣化します。
定期的な点検や必要に応じた貼り替えを行い、安全性を維持しましょう。 - いかなる対策をしていても、震度7クラスの大地震では破損リスクはゼロになりません。
しかし、適切な対策により被害の程度は大きく軽減可能です。
まとめ
地震による揺れが強くなるほど、ガラスは割れるリスクが高まりますが、割れやすさは設置状況やガラスの種類で異なります。
ガラスの種類選定だけでなく、設置方法や建物全体の耐震性能も考慮しながら、専門家と相談し最適な組み合わせで対策を進めることが、地震被害を抑え、安全な空間をつくる鍵となります。
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