ガラスのメーカー|日本をはじめとする世界の主要各社をご紹介

私たちの暮らしを支えるガラスは、一見するとどれも同じように見えるかもしれません。

しかし、その一枚の裏側には、高度な製造ノウハウが凝縮されています。

本記事では、国内外の主要なガラスメーカーについて詳しく解説いたします。

日本を代表するガラスメーカーの歩みと特徴

日本のガラス産業は、戦後の高度経済成長とともに、建築や自動車産業の発展と歩調を合わせて進化してきました。

現在では、単なる透明な板ガラスの枠を超え、エネルギー効率を高める断熱ガラスや、情報化社会を支える特殊ガラスの分野で世界最高水準の技術を維持しています。

AGC株式会社

1907年に旭硝子として創業したAGC株式会社は、三菱グループの一員であり、現在では世界最大級の総合素材メーカーとしての地位を確立しています。

同社の強みは、板ガラスの製造だけでなく、化学やセラミックスといった周辺技術を統合した多角的な事業展開にあります。

建築用ガラスにおいては、優れた遮熱・断熱性能を誇るLow-E複層ガラス「サンバランス」が広く知られており、国内の大型プロジェクトには欠かせない存在です。

また、自動車用ガラスにおいても世界トップクラスのシェアを持ち、近年ではスマートフォンの画面を保護する高耐久の化学強化ガラス「ドラゴントレイル」など、モバイルデバイスの分野でもその名を馳せています。

日本板硝子株式会社(NSGグループ)

1918年に創業した日本板硝子株式会社は、2006年に英国の伝統あるガラスメーカー、ピルキントン社を買収したことで、一躍グローバルな供給網を手に入れました。

現在は「NSGグループ」として、売上の大半を海外市場が占める国際的な企業となっています。
技術面では高機能な機能性ガラスに非常に定評があり、世界で初めて実用化に成功した真空ガラス「スペーシア」は、薄型ながら圧倒的な断熱性能を持つ製品として、リフォーム市場でも高い評価を得ています。

また、防火ガラス「パイロクリア」に代表されるように、網のないクリアな視界と安全性を両立させる技術においても業界を牽引しています。

セントラル硝子株式会社

1936年に化学企業として産声を上げたセントラル硝子株式会社は、化学事業で培った精密な制御技術をガラス製造に融合させている点が最大の特徴です。

建築用ガラスの分野では、特に安全・安心に直結する機能性ガラスの展開に力を入れています。
代表的な製品である合わせガラス「ラミレックス」シリーズは、2枚のガラスの間に強靭な樹脂膜を挟み込むことで、万が一の破損時にも飛散を防ぐだけでなく、防犯性能を高めた「ラミレックスBG」など、現代の住宅性能に求められる多様なニーズに応えています。

化学品事業とのシナジーを活かし、ニッチながらも欠かせない高機能製品に強いメーカーです。

日本電気硝子株式会社

1944年に日本電気(NEC)から分離独立した日本電気硝子株式会社は、建築用の窓ガラスではなく、最先端産業を支える「特殊ガラス」の分野で世界的な影響力を持っています。

同社の主戦場は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの基板ガラス、そしてプラスチックの強度を高めるガラスファイバーなどの精密領域です。

建築関連の製品としては、驚異的な耐熱性能を誇る透明結晶化ガラス「ファイアライト」が知られており、暖炉の窓や厨房機器、防火設備などに採用されています。

生活空間の目に見える場所から目に見えない産業の深部まで、高度な技術で支えているメーカーです。

世界市場を支える海外の主要メーカー

世界に目を向けると、数世紀にわたる歴史を持つヨーロッパの老舗や、米国の巨大資本を背景とした企業が、日本メーカーと熾烈な技術競争を繰り広げています。

サンゴバン(Saint-Gobain)

フランスに本拠を置くサンゴバンは、1665年に当時の国王ルイ14世の命により「王立鏡面ガラス製作所」として設立された、世界最古級の歴史を誇る企業です。

ベルサイユ宮殿の「鏡の間」を手掛けた歴史からも分かる通り、装飾ガラスや鏡の技術は世界最高峰です。
現在では世界最大級の建設資材メーカーとして、ヨーロッパの厳しい環境規制に対応した低炭素ガラスの開発をリードしています。

持続可能な建築を実現するための高断熱・遮熱ガラスのラインナップは、世界中の建築家から厚い信頼を寄せられています。

コーニング(Corning)

アメリカを拠点とするコーニングは、1851年の創業以来、常にガラスの可能性を広げてきたイノベーターです。

エジソンの電球用ガラスを開発したことでも有名ですが、現代においては光ファイバー通信や、モバイルデバイス用ガラスの代名詞とも言える「ゴリラガラス」によって、IT革命のインフラを支えています。

一般的な窓ガラスの製造よりも、宇宙探索機の窓や理化学用の特殊容器など、極限の環境下で機能を発揮する高付加価値ガラスにおいて、他の追随を許さない技術力を発揮しています。

※同社は現在、建築窓用の板ガラス(フロートガラス)の一般販売は行っておりませんが、ディスプレイや通信分野で世界を牽引しています

ガーディアン・インダストリーズ(Guardian Industries)

アメリカに本社を置くガーディアン・インダストリーズは、世界最大級の非公開企業であるコーク・インダストリーズの傘下にあり、世界各地に製造拠点を持つグローバルガラスメーカーです。

特に商業ビルの外装に用いられるカーテンウォールや、大規模建築向けの複層ガラス供給において高い評価を受けており、世界160カ国以上の市場に製品を提供しています。

同社の強みは、独自のスパッタリング技術によって実現される高性能な遮熱・断熱ガラスにあります。
強い日射を受ける中東や北米、アジアの大型建築プロジェクトにおいて、室内環境の快適性と建築意匠を両立させるソリューションを数多く提供してきました。

ドバイのブルジュ・ハリファをはじめとする超高層ビルや大規模複合施設など、複数メーカーのガラスが採用される象徴的な建築においても、ガーディアンの技術は世界的な建築プロジェクトの一端を支えています。

まとめ

ここまで国内外の主要なガラスメーカーをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

普段、何気なく眺めている窓ガラス一枚にも、実はメーカーごとに得意とする技術や、長年培ってきた「こだわり」が詰まっています。

例えば、「もっと部屋を暖かくしたい」「外の音を静かにしたい」「泥棒が入りにくい窓にしたい」といった、皆さん一人ひとりのお悩みに対して、どのメーカーのどの製品がベストなのかは、実はプロの目から見ても非常に奥が深いテーマです。

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