ガラスの防犯|空き巣が狙う「ガラス破り」への対策

空き巣や侵入犯が建物に侵入する際、ガラスを破る「ガラス破り」は最も一般的な手口の一つです。

近年では、「焼き破り」という巧妙な手法も増えており、さらに注意が必要です。

この記事では、空き巣が使う主なガラス破りの手口と、その違いを解説します。

「ガラス破り」の主な手口を知る

ガラス破りにはいくつかの代表的な手口があり、犯人が使う方法によって対策も変わってきます。

それぞれの特徴を理解することが、適切な防犯対策への第一歩です。

打ち破り

石やバットなどの硬い物で窓ガラスを直接打ち割り、短時間での侵入を試みる手口です。
大きな音が出るため、近隣へのリスクもありますが、手軽さから多くの空き巣がこの方法を使います。

こじ破り

バールやドライバーを窓の隙間に差し込み、てこの原理でこじ開ける手口です。
ガラスを割らずに済む場合も多く、音を立てずに静かに侵入できるのが特徴です。

焼き破り

バーナーやライターなどの火で窓ガラスの一部を熱し、急激な温度変化によってガラスにヒビを入れ、割れやすくする手法です。熱で脆くなったガラスを割って侵入します。

特に、網入りガラスや複層ガラスが狙われやすく、近年被害が増加している手口として警戒が必要です。


ガラスの種類で変わる防犯性能

ガラス破りへの耐性は、ガラスの種類によって大きく異なります。

単板ガラス

一般的な1枚ガラスで、最も広く普及しています。
しかし、破壊されやすく、防犯性能は低いため、空き巣にとっては侵入しやすい標的となります。

複層ガラス(ペアガラス)

2枚のガラスの間に空気層を設けた構造で、高い断熱性を持ち省エネに優れています。
しかし、個々のガラスは薄いため、物理的な破壊や焼き破りに対しては弱いという弱点があります。

網入りガラス

ガラスの中に金属製の網が封入されており、火災時のガラス飛散防止や防火性向上に役立ちます。
しかし、この網が熱伝導率を高めてしまうため、急激な熱変化には弱く、「焼き破り」の標的になりやすい点に注意が必要です。

空き巣対策の切り札!「防犯ガラス」とは?

防犯ガラスは、万が一割られても簡単には穴が開かないため、空き巣の侵入を劇的に困難にさせます。

防犯対策の根幹をなす、非常に有効な選択肢です。

防犯ガラスの構造と優れた効果

防犯ガラスの最大の特長は、2枚以上のガラスの間に特殊な中間膜(フィルム)が挟み込まれている点です。

これにより、以下のような高い防犯性能を発揮します。

強靭な耐破壊性

ガラスが割れても特殊な中間膜がガラス片をしっかり保持するため、穴が簡単には開きません。
打ち破りやこじ破りだけでなく、焼き破りに対しても高い効果が期待できます。

侵入に時間をかけさせる

警察庁などが認定したCPマーク付きの防犯ガラスは、破壊に5分以上かかることが保証されています。
空き巣は侵入に5分以上かかると約7割が侵入を諦めると言われているため、防犯ガラスは非常に高い抑止力となります。

高い防犯アピール効果

CPマークや防犯ガラス特有の見た目は、外部からでも“防犯対策が施されている”ことが明確に分かります。
これにより、犯人が侵入を試みる前に「この家は狙いにくい」と判断させ、標的から外れやすくなる効果も期待できます。


防犯ガラス以外の効果的な対策で二重の安心を

防犯ガラスの導入が難しい場合や、さらに防犯性能を高めたい場合は、以下の対策もおすすめです。

防犯フィルムの貼り付け

既存のガラスに防犯フィルムを貼ることで、ガラスが割れても飛散を防ぎ、侵入に時間をかけさせます。

耐熱性能が高いタイプのフィルムを選べば、焼き破りに対しても一定の抑止効果が期待できます。
比較的安価で手軽に導入できるのがメリットです。

監視カメラやセンサーの設置

センサーを設置することで、ガラスへの衝撃を早期に検知し、アラームで威嚇できます。

また、録画機能付きの監視カメラは、犯行そのものを抑止する効果が高く、万が一の際には証拠としても役立ちます。

まとめ:ガラス破り対策は「ガラス選び」と「総合的な防犯」で決まる

空き巣によるガラス破りには「打ち破り」「こじ破り」「焼き破り」など多様な手口がありますが、共通して言えるのは「侵入に時間をかけさせること」が最も重要な防犯ポイントだということです。

そのためには、今回ご紹介した耐破壊性能が高い防犯ガラスの導入が最も効果的です。
建物のガラスの種類を見直し、防犯性能の高い製品への交換を検討することをおすすめします。

さらに、防犯フィルムの活用、監視カメラやセンサーの設置など、複数の防犯対策を組み合わせることで、より強固な安全を確保できます。

お問い合わせ

ガラスや鏡に関するお悩み、ご要望がございましたら、ぜひ足立硝子までご連絡ください。
お客様のニーズに寄り添い、最適なご提案をいたします。


あわせて読みたい
強化ガラスは防犯に向かない!?|強化ガラスの注意点について 強化ガラスは、その高い強度と耐久性から、建築やインテリアなど、さまざまな場所で利用されています。「強化ガラス=安全」というイメージを持っている方も多いですが...
あわせて読みたい
防犯ガラスの進化|安全を守る技術の歴史 近年、私たちの社会では、予期せぬ犯罪に遭遇するリスクが高まっています。 特に、闇バイトなどに起因する強盗事件の増加は、多くの人々に不安を与え、住まいの安全に対...

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!