台風や強風の季節になると、窓ガラスが風圧で割れるのではないかと心配になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、ガラスが風圧で割れる仕組みや、どの程度の風速で割れるのかについて詳しく解説します。
風圧とガラスの関係
基本的に、窓ガラスは風圧に耐える設計「耐風圧設計」がされています。
この耐風圧設計は、建設省の告示に基づいた基準に従って設計されており、台風の風圧だけで割れることは基本的にないとされています
そのため、風によるガラスの破損について考えるとき、多くの場合、飛来物がガラスに衝突することで割れるケースが多いです。
ただし、風圧そのものがガラスにどれだけ影響を与えるのかも重要なポイントで、風圧に対する設計がどれだけしっかりしているか確認する必要があります。
ガラスが割れる風速ってどのくらい?
では、具体的にどのくらいの風速でガラスが割れるのでしょうか?
条件にもよりますが、一般的な建物に採用されているガラスは、風速約30〜50メートル毎秒の強風に耐えることができるとされています。
しかし、これ以上の風速が長時間続くと、ガラスが割れるリスクが高まります。
この圧力が長時間ガラスにかかり続けると、特に古い窓ガラスや劣化した窓ガラスは破損する可能性が高くなります。
強風時にガラスが割れる条件
基本的に、ガラスが割れるのはその許容応力を超えたときです。
ガラスの強度は、板厚が厚いほど、またガラス面積が小さいほど高くなります。
さらに、ガラスがどのように取り付けられているか(支持方法)も重要です。
最大瞬間風速が通常の3倍にもなるような状況が繰り返されると、さすがに設計を超えてガラスが割れることがあります。
特に、窓ガラスが一度破壊されると、室内側に強烈な風圧がかかり、天井や屋根が破壊されるリスクもあります。
ガラスの種類による違い
耐風性を考える上で、ガラスの種類は非常に重要です。
たとえば、強化ガラスや合わせガラスは、通常のガラスよりもはるかに高い耐久性を持っています。
強化ガラスは、通常のガラスの4〜5倍の強度を持ち、合わせガラスは中間に樹脂層が挟まれており、割れても破片が飛び散らないため、安全性が高いです。
飛来物にも要注意
風圧だけでなく、飛来物による衝撃がガラスにとって一番大きな脅威です。
強風時には、飛んできた物がガラスに当たって割れることが多いです。
こうした二次被害を防ぐためには、飛来物の衝突を防ぐことが重要になります。
まとめ
風が強くなると、ガラスが割れるリスクも高まります。
しかし、耐風圧設計がしっかりされているガラスなら、基本的には安心です。
ただし、強風や飛来物が想定を超える場合には、リスクがあることも頭に入れておきましょう。
事前の対策や、安全なガラス選びで、建物の耐風性を高めることが大切です。