フロートガラスは加工可能です。
ガラス加工業者へオーダーすることも、適切な道具を使い怪我に気を付ければある程度DIY加工も出来ます。
本記事ではフロートガラスとその加工について、より詳しく解説していきます。
目次
そもそもフロートガラスとは
一般的な透明で表面がつるつるのガラスのことをフロートガラスと呼びます。
建物の窓ガラスや棚の戸など、様々な場面で用いられています。
フロートガラスという呼び名は製造方法に由来しています。
よく見る普通のガラスは、溶かした金属の上へ溶かしたガラス原料を流し、表面に浮いたガラス原料を冷ますことで製造されます。
これをフロート(float = 浮く)ガラス製法と呼びます。
フロートガラス製法は現在もガラス製造法として主流であり、普通のガラスを加工が施されたガラスと区別するため、「フロートガラス」と呼ばれています。
なお、いわゆる普通のガラスはソーダガラス・ライムガラスと呼ばれることもあります。
こちらは原料・成分(ソーダ=炭酸ナトリウム、石灰=炭酸カルシウム)を由来とした呼び方です。
フロートガラスは加工しやすいガラス
プロでなくともフロートガラスをカットしたり、穴を開けたり、接着させたりといった加工を行うことも可能です。
そのためには、ガラス加工用の道具を用いる必要があります。
道具があれば、DIYでガラステーブルやガラス棚をつくり、機能性のあるインテリアを楽しむことができます。
もちろんガラス加工を、ガラス業者に依頼する方法もあります。
特に、ガラスをカットした際の切断面は鋭利になることもあるため注意が必要です。きちんと磨いて丸くしないといけません。
加工する目的でフロートガラスを購入する際、厚みは2mm、3mm、4mm、10mmなどから選べます。
が、薄いと割れやすいので、4・5mmなど厚めのものがおすすめです。
大きさも比較的希望に合わせて発注することが出来ます。ただし、2mm、3mmの薄いガラスだとあまり大きいサイズは発注出来ません。
ガラス加工業者へ依頼も可能
大きな円形のガラスや、角にR加工が施されたもの、縁を丸く加工したものなど、自身でも加工可能ですが難しいものであれば、ガラス加工業者へ発注することを検討してもいいかもしれません。
身近なガラス屋さんでじっくり相談してもいいですし、加工したい内容や欲しい型のガラスが決まっているのであれば、ネットで見積もりからオーダーまで済ませることも出来ます。
元となるガラスは持ち込みも可能なことも多いですが、オンラインの場合は送料も考慮するとガラスも発注した方が良いです。
大きさや厚み、加工内容によって料金が変動します。
フロートガラス加工の種類
フロートガラスのDIY加工やオーダー加工は、主にインテリア製作のために行われることが多いです。
たとえばテーブルへ敷く天板、自作DIYした棚などの扉、ガラス製の棚、ガラス製のテーブルなどがあります。
フロートガラス加工の道具
フロートガラスをDIYするなら、元となる板ガラスはもちろん、ガラス加工のための道具も揃えることをおすすめします。
ほとんどのガラス加工道具はホームセンターやネットショップで購入出来ます。
ガラス用ドリルや電動ガラスカッターなどもありますが、以下の6つが基本的な道具です。
ガラスカッター
ガラスカッターは先端にダイアモンドチップがついたもの、タングステンローラーがついたもの2種類があります。
タングステンローラーカッターの方が扱いやすいこともあり、現在はそちらが主流となっています。
ガラスカッターはペンのようなサイズ感で、そのままペンのようにして持ちます。
そのまま先端部分をガラス上で滑らせて表面にキズをつけます。定規などを用いると真っすぐ引くことが出来ます。
キズを起点として、ガラスを手でパキっと割ることができます。
ガラスカッター用オイル
ローラーカッターを用いる場合、ローラー部分がうまく回るようにオイルを差す必要があります。
一般的な潤滑オイルでも代用可能です。
サークルカッター
ガラスカッターは直線でガラスをカットする際に用います。
丸くカットしたい、穴を開けたいという場合はサークルカッターを使用します。
算数の授業で使ったコンパスのように、軸を起点にして刃がついた部分を回転させることで、ガラス表面へ円形のキズをつけることが出来ます。
ガラス用砥石
ガラス用砥石は木材や金属加工用のヤスリみたいなものです。ガラスを削るために用います。
ガラス切断面や縁は鋭利で触れると切れてしまうこともあり、危険です。ケガを防ぐためにやすりで削り丸めるのが基本です。
プライヤー・ランニングプライヤー
上述のガラスカッターでつけたキズを起点にガラスを割る際、素手で行うときちんと力が伝わらずに割れないことがあります。
特に、厚手のガラスは難しくなってきます。
ランニングプライヤーをキズにあてて挟むことで簡単にガラスを割ることが出来ます。
ガラス接着剤
ガラス同士を組み合わせる際は接着剤を使用します。
接着剤にも種類があり、例えば水槽などを組み立てるのならシリコン系の接着剤、ガラスの透明さを維持したいなら仕上がりが透明なタイプを使用します。