フロートガラス(板ガラス)の強度|ガラスは○○に強い?

ガラスは、私たちの生活に身近な素材です。
窓や鏡、食器など、さまざまな形で利用されています。
しかし、ガラスは割れやすく、強度が弱いというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、フロートガラス(板ガラス)の強度について詳しく解説します。

1. フロートガラスとは?

フロートガラスは、板ガラス製造法の一つである「フロート法」によって製造される高品質な板ガラスです。

フロートガラス法によって製造されたガラスは、以下の特徴があります。

高品質
表面が平滑で歪みが少なく、透明度が高い

大判化
大判のガラスを製造することが可能

低コスト
大量生産が可能になり、コストが低減

これらの特徴により、現代において、フロートガラスは建築や自動車、精密機器など、幅広い分野で利用されています。


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2. フロートガラスの強度

フロートガラスは割れやすく、強度が弱いというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、フロートガラスは、圧縮に対して非常に強い素材です。
これは、ガラス表面が圧縮応力、内部が引張応力という状態になっているためです。

一方、フロートガラスは引張に対して非常に弱いという特徴があります。
引張とは、ガラスを引っ張る力のことで、ガラスに引張力がかかると、表面に小さな傷や欠けが発生し、そこから破損が始まります。

ガラスは、アモルファスと呼ばれる非晶質構造の素材です。
アモルファス構造は、規則的な結晶構造を持たないため、引張力に対して抵抗力が弱くなります。

3. フロートガラスの強度を左右する要素

フロートガラスの強度は、以下の要素によって左右されます。

厚み
ガラスが厚くなるほど、強度が高くなります。

形状
ガラスの形状が複雑になるほど、強度が低くなります。

荷重の大きさ
荷重が大きくなるほど、破損しやすくなります。

荷重のかかる方向
荷重がガラス面に垂直方向に圧縮をかける場合は、ガラスは非常に強いです。
一方、荷重がガラス面に平行方向に引張をかける場合は、ガラスは非常に弱いです。

4. フロートガラスの強化と安全対策

フロートガラスは、用途に応じて強度を高めると共に、安全対策が必要となります。

飛散防止フィルム
ガラスが割れた際に破片の飛散を防ぐフィルムです。

合わせガラス
2枚以上のガラスの間に特殊な中間膜を挟み、熱と圧力で接着したガラスです。

強化ガラス
ガラスを高温で加熱し、その後急冷またはゆっくり冷却することで、ガラス内部の応力状態を変化させる加工方法です。

化学強化ガラス
ガラス表面に強化処理を施すことで、強度を高めることができます。

網入りガラス
ガラスの中に金属網が入っており、破損しても破片が飛び散りにくいガラスです。

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5. まとめ

フロートガラスは、圧縮に対して非常に強い素材ですが、引張に対しては弱いため、荷重のかかる方向に注意する必要があります。

必要に応じて強度を高め、安全対策を施すことで、フロートガラスを安全に使用することができます。
フロートガラスを使用する際は、強度と安全性を考慮した上で、適切なガラスを選びましょう。

当社では、お客様のご要望に合わせて最適なガラス製品をご提案させていただいております。
どんなご要望やご質問でも、ガラスの事でしたら足立硝子へお気軽にお問い合わせくださいませ。

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