学校は児童・生徒の学びの場であるだけでなく、地域コミュニティの重要な拠点としても機能しています。
特に体育館は日常の授業や部活動に加え、災害時には避難所としても利用されるため、安全性が何よりも重視されます。
そこで、学校や体育館に使用されるガラスの特性と、その重要性について詳しく見ていきましょう。
安全性を確保するためのガラス
強化ガラス
例として、グラウンド付近や、体育活動を行う場所の近くのガラスには、ボールなどが当たっても割れないことが求められます。
このために使用されるのが「強化ガラス」です。
強化ガラスは普通のガラスの3~5倍程度の強度があり、割れにくい特性を持っています。
万が一割れた場合でも、破片は粒状になり大きな怪我を防ぐことができます。
合わせガラス
通路に面しているガラスには、人や物がぶつかっても尖った破片が飛び散らないことが重要です。
このために使用されるのが「合わせガラス」です。
合わせガラスは2枚のガラスの間に特殊なフィルムが挟み込まれているため、衝撃を受けても破片がフィルムに付着し、飛び散ることがありません。これにより、大きな怪我を防ぐことができます。
また、地震などの災害発生時には、廊下や避難場所となる体育館でも破片が飛び散らないことが重要です。
これにより、避難経路や避難場所での安全性が確保されます。
ガラスの確認方法
皆さんの学校に使用されているガラスが強化ガラスや合わせガラスである場合、そのガラスの右下にシールやマークが付いています。ぜひ学校で確認してみてください。
快適な環境の維持
安全性だけでなく、快適な環境を保つことも大切です。
例えば、日中太陽が当たる南側やグラウンド側のガラスには、紫外線カットの機能があるガラスが適しています。
これにより、まぶしさから守られ、快適に過ごすことができます。
また、冬場でも足元が冷えないような断熱性能のあるガラスも理想的です。
災害時の避難所としての役割
避難所として使用される際に、ガラスの安全性は重要です。
地震や台風でガラスが割れてしまうと、破片が飛散し怪我のリスクが高まるだけでなく、雨風が入ってくることでさらに危険な状態になる可能性があります。
これを防ぐためにも、破片が飛散しないガラスが求められます。
実例:仙台市立長町小学校体育館
AGCの合わせガラスを使用している仙台市立長町小学校体育館では、安全性と快適性を両立しています。
合わせガラスの特性により、衝撃に強く破片が飛び散らないため、安全な環境が確保されています。
また、災害時には冷暖房の使用量が限られることも考えられるため、快適な室温を保つことができるガラスが使用されています。
まとめ
学校・体育館に使用されるガラスには、「安全」「安心」「快適」の3つの要素が求められます。
強化ガラスや合わせガラスを使用することで、人の安全を確保しつつ、快適な環境を提供することができます。
さらに、災害時には避難所としての機能も果たすため、ガラスの選定には慎重な配慮が必要です。
皆さんも、ぜひ色々な施設のガラスに注目してみてください。