スマートフォンの画面を守るために欠かせないアイテムとなった「ガラスフィルム」(保護カバー / プロテクター)
家電量販店やネットショップでも数多くの製品が販売され、購入時には必ずと言っていいほど一緒に購入するアイテムです。
しかし、「ガラス」とは言っても、あの薄さで本当に“ガラス”なの?と疑問に思ったことはありませんか?
ちょっとした番外編として、本記事では、スマホのガラスフィルムについて、強化ガラスの仕組みや、建築ガラスとの違いを解説していきます。
目次
スマホのガラスフィルムとは?
スマホのガラスフィルムは、画面を保護するための薄い透明なシートです。
通常、スマホに使われるガラスフィルムは「強化ガラス」で作られ、耐久性が非常に高いのが特徴です。
プラスチック製のフィルムとは異なり、透明度が高く、触り心地や操作性にも優れています。
ガラスフィルムは主に以下のような特長を持っています。
- 耐傷性:硬度が高く、カッターやキーなどで簡単には傷がつかない。
- 透明感:プラスチック製フィルムよりも透明度が高く、画面の視認性が良好。
- タッチ感度:タッチ操作の感度が損なわれにくい。

ガラスフィルムは「本物のガラス」なのか?
結論から言えば、スマホのガラスフィルムは「本物のガラス」です。
ガラスフィルムには、高強度のガラス(アルミノシリケートガラスなど)が使用されています。
代表的なものとしては、コーニング社の「ゴリラガラス」や、旭硝子(現AGC)の「Dragontrail(ドラゴントレイル)」などがあります。
これらは、通常のガラスよりも薄く、約0.2〜0.4mm程度の厚さで作られています。
建築用のガラスよりもはるかに薄いものの、強化処理を施すことで、割れにくく、傷つきにくい高性能ガラスが完成します。
「化学強化ガラス」とは?
ガラス自体は割れやすいと思われがちですが、スマホ用ガラスフィルムはその常識を覆す技術が施されています。
それが「化学強化ガラス」です。
化学強化ガラスは、特別な化学処理を施すことで、通常の強化ガラスより圧倒的に高い強度と耐久性を持つ優れた素材です。この技術は、建築用途をはじめ、様々な場所で使用されており、スマホフィルムにも応用されています。

どうしてスマホのガラスフィルムは曲がるのか?
スマホのガラスフィルムは薄いため、物理的にしなりやすい性質があります。
実際に手で曲げることもできますが、それでもガラスの硬さは保たれています。
この理由は、スマホ用ガラスが「超薄型ガラス(ultra-thin glass)」だからです。
通常、窓などのガラスの厚さは5mm〜10mmですが、スマホ用のガラスフィルムは0.2mm〜0.4mmという超薄型。
そのため、物理的にしなることがありますが、割れにくいという特徴は維持されています。

プラスチック製フィルムとの違い
スマホの保護フィルムには、ガラスフィルムだけでなく、プラスチック製のフィルムが使われることもあります。
これらは柔軟性に富み、簡単に曲げることができますが、ガラスフィルムと比べると耐久性が劣ります。
以下のポイントで違いが明確です。
特徴 | ガラスフィルム | プラスチックフィルム |
---|---|---|
表面硬度 | 高い(9Hなど) | 低い(3H程度) |
透明感 | 高い | 少し白っぽいこともある |
指滑り | 滑らか | 少し抵抗がある |
曲げ耐性 | 少ししなるが割れる | 完全に曲がるが割れない |
価格 | 高価 | 安価 |

建築ガラスとの違い
スマホ用ガラスと建築用ガラスには、素材としての共通点はありますが、その役割や加工方法には大きな違いがあります。
以下にその違いをまとめました。
比較項目 | スマホ用ガラス | 建築用ガラス |
---|---|---|
厚さ | 約0.2〜0.4mm | 約5〜12mm |
用途 | 画面保護、タッチ感度の確保 | 採光、断熱、防火、防犯など |
加工方法 | 化学強化が主流 | 熱強化、合わせガラスなど多様 |
必要な性能 | 耐傷性、透明度、タッチ感度 | 耐風圧、断熱、防火、防音、安全性 |
スマホ用ガラスは薄くて軽量であり、タッチ操作の快適さを損なわないように設計されていますが、建築用ガラスは主に建物の強度や安全性を確保することが求められます。

ガラスフィルムは割れることがある?
強化ガラスでも、スマホを落としたときにガラスフィルムが割れることはあります。
しかし、これこそがガラスフィルムの役割を証明しています。
ガラスフィルムが割れることで、スマホ本体の画面が守られるのです。
この仕組みは、建築における「合わせガラス」の中間膜が衝撃を吸収する技術に似ています。
ガラスフィルムは衝撃を分散し、スマホの液晶ディスプレイを保護するために割れるのです。

安いガラスフィルムと高いものの違い
安価なガラスフィルムと高価なものの間にはいくつかの違いがあります。
高価なフィルムは、素材やコーティング技術が優れており、以下の点が改善されています。
- 素材の違い:高価なものは「ゴリラガラス」や「Dragontrail」など、より高強度の素材を使用。
- コーティング:指紋防止、撥水、防汚などの特殊コーティングが施されている。
- ラウンドエッジ加工:縁が丸く加工されており、手触りが良く、剥がれにくい。
まとめ
スマホのガラスフィルムは、実際には本物のガラスで、最新の技術で強化されている製品です。
薄型でしなりやすく見えるものの、硬度や耐久性には十分な性能が備わっています。
これらの技術は先端技術と密接に関連しており、ガラスは私たちの生活の中で安全や快適さを支える重要な素材となっています。
