水族館を訪れた時、色とりどりの魚たちが泳ぐ巨大な水槽を目の当たりにしたことはありませんか?
水族館の主役である魚たちを安全に展示し、私たちに感動を与えてくれる水槽の壁は、実はアクリルガラス製です。
そんなアクリルガラスは、水族館の必須アイテムになるまで、長い道のりがありました。
目次
水族館とガラスの歴史
水族館の歴史は古く、150年程前にまで遡ります。
1872年にイギリスで最初の水族館が誕生しました。 当時、水槽の壁はガラスで作られていました。
しかし、ガラスは重く、衝撃に弱いため、大きな水槽を作るには技術的な課題が多く、安全性も問題でした。
シーライフ・ブライトン(英語: Sea Life Brighton)は、イギリス南部の町ブライトンにある水族館。営業中の水族館としては世界最古である。1872年にブライトン水族館としてオープンし、1991年にシーライフ社に買収されて現名称となった。
アクリルガラスの誕生:水族館に革命をもたらす
1930年代、ドイツでアクリルガラスが誕生しました。
アクリルガラスは、ガラスよりも軽量で、強度も高く、透明度も抜群。 加工も容易で、さまざまな形に成形できるという利点がありました。
この画期的な素材の誕生は、水族館業界に革命をもたらしました。
アクリルガラス製の水槽は、従来のガラス製水槽よりも安全性が高く、大きな水槽も容易に作れるようになりました。
アクリルガラス製水槽のメリット
アクリルガラス製水槽には、以下のメリットがあります。
安全性が高い
ガラスよりも強度が高く、割れにくい。
軽量
ガラスよりも軽量で、設置や移動が容易。
透明度が高い
ガラスと同等の透明度で、魚たちを鮮明に観察できる。
加工性が高い
さまざまな形に成形できる。
耐久性が高い
傷や劣化に強い。
アクリルガラスの誕生が拓いた水族館の可能性
アクリルガラスの誕生は、水族館の設計や展示方法に大きな変化をもたらしました。
より大きな水槽、複雑な形状の水槽、安全性の高い水槽など、アクリルガラスによって実現可能になったのです。
水族館におけるアクリルガラスの活用
アクリルガラスは、水槽の壁だけでなく、さまざまな用途で水族館で使用されています。
トンネル水槽
頭上を魚が泳ぐトンネル水槽は、アクリルガラス製ならではのデザイン。
巨大水槽
巨大な水槽も、アクリルガラス製なら安全に設置できる。
円筒形水槽
円筒形の水槽も、アクリルガラス製なら簡単に作れる。
未来の水族館とアクリルガラス
今後も、アクリルガラスの技術革新によって、水族館はさらに進化していくでしょう。
より巨大な水槽、より深い水中世界を再現する水槽、バーチャルリアリティと融合した水槽など、想像を超える水族館が実現されるかもしれません。
まとめ
水族館を彩る透明の壁、アクリルガラスは、水族館の歴史を大きく変えた革新的な素材です。
アクリルガラスの誕生によって、水族館はより安全で、より美しい場所へと進化しました。
未来の水族館も、アクリルガラスの可能性によって、さらに私たちの想像を超える空間へと変貌していくことでしょう。
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